
こんにちは、ゲーミングPC完全ナビ2.0のヨシハルです。
重いPCケースや大きなモニターを見て、「地震で倒れたり、机から落ちたりしないかな」と不安になることはありませんか。停電で作業中のデータが失われることも考えると、何から備えればよいのか迷いますよね。
ゲーミングPCの地震対策は、置き場所、本体とモニターの固定、デスクの安定性、電源とバックアップを組み合わせて考えることが大切です。耐震マットを貼るだけで、すべての危険を防げるわけではありません。
この記事では、公的機関の防災情報とメーカーの技術情報を確認し、PCまわりで実践したい対策を整理しました。賃貸で取り組む方法や、揺れている最中・地震後の注意点も解説します。
- PCの設置場所と避難経路で見直したいこと
- PC本体・デスク・モニターの固定で確認する条件
- 賃貸での備えと、UPS・バックアップの役割
- 地震発生時と復旧時に優先する行動
地震が起きたら、PCよりも自分や家族の安全を優先してください。揺れている間に本体やモニターを押さえたり、電源プラグを抜こうとしたりせず、落下物から頭を守れる安全な場所で身を守りましょう。
ゲーミングPCの地震対策で先に見直すこと

固定グッズを買う前に、PCと周囲の家具が動いたときのことを考えてみましょう。機器が無事かどうかに加えて、人にぶつからないこと、出入口をふさがないことが重要です。
置き場所は落下物と避難経路まで確認する
PC本体やモニターは、机や棚の端、高い棚の上など、落下したときの被害が大きくなりやすい位置を避けます。近くに倒れそうな本棚や、重い物を載せた棚がないかも確認してください。
固定具が外れたり、デスクごと移動したりする可能性もあります。人が座る場所や寝る場所、ドアまでの通路に機器が倒れ込まない配置を考えましょう。
落下する高さを抑える点では、低い位置への設置が候補になります。ただし、床に置けば安全とは限りません。足がぶつかる場所、出入口の近く、家具が倒れ込む範囲は避けてください。
低い台やラックを使う場合も、耐荷重と安定性、底面を含む吸排気スペースを確認します。設置方法の比較は、ゲーミングPC用ラックの選び方と排熱・耐荷重の確認方法が参考になります。
最初に減らしたいのは、「高い所から落ちる」「周囲の家具が倒れ込む」「逃げ道をふさぐ」という危険です。固定具の追加と一緒に、配置も見直しましょう。
PC本体の固定具は重量と取り付け条件で選ぶ
一般的な滑り止めと、転倒・落下防止を目的とした器具は、同じものではありません。耐震マットや粘着ジェルを使う場合も、対象物の重量、必要な枚数や面積、対応素材などの条件を確認します。
PCケースは、脚だけが台に接していたり、底面に吸気口があったりします。指定された接着面積を確保できない場所や、通気口をふさぐ位置には取り付けないでください。
ベルトやストラップを使う場合は、PCなどの機器に対応した製品を選び、取り付け先の強度も確認します。ガラスパネルや取り外し式カバーを強く締め付けるなど、ケースの構造を無視した固定は避けましょう。
対応重量だけでなく、設置面との相性や取り付け方法も重要です。条件が合わない場合は自己流で補わず、固定具やPCのメーカーに確認してください。
デスクやラックの移動・転倒も対策する
PCを天板に固定しても、デスクやラック自体が動いたり倒れたりすれば、機器や人に被害が及ぶ可能性があります。PC本体と、それを支える家具を一緒に確認しましょう。
- PCやモニターなどを含め、天板・棚板・家具全体の耐荷重を守っているか
- 脚や補強材のネジに緩みがなく、説明書どおりに組み立てているか
- キャスター付きでは、ロックに加えて必要な移動防止対策をしているか
- 周囲の本棚や収納家具にも、適切な固定をしているか
キャスターをロックしただけで、地震時の移動や転倒を防げるとは限りません。対応する下皿などの使用や固定方法を、家具・器具の説明書で確認してください。
東京消防庁は、配置の見直しと適切な転倒・落下・移動防止対策を組み合わせる考え方を示しています。家具を壁に固定する場合も、壁の下地など、固定先の強度が必要です。
(出典:東京消防庁「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」)
◆ヨシハルのワンポイントアドバイス
普段からデスクがぐらつく場合は、固定グッズを増やす前に組み立て状態や設置面を確認しましょう。重いPCやモニターを載せたまま、地震を再現するように強く揺らして試すのは避けてくださいね。
モニターアームだけで耐震対策が済むとは考えない
モニターアームは画面をデスクに取り付ける器具ですが、アームを使えば地震でも倒れない、という意味ではありません。耐荷重の表示も、そのまま耐震性能を示すものではありません。
導入する場合は、モニターの重量や取り付け規格に加えて、天板の厚み、素材、取り付け位置がメーカーの条件に合うか確認します。クランプやネジの緩みも点検しましょう。
スタンド式のモニターは、メーカーが案内する転倒防止方法や対応器具を確認してください。固定用の穴があるからといって、用途や強度を確認せずにベルトを取り付けるのは避けます。
スピーカー、外付けSSD・HDD、ゲーム機なども机の端から離し、それぞれに合った落下防止を考えましょう。特に外付けHDDは、衝撃への備えとデータの複製を両方行うことが大切です。
ゲーミングPCの地震対策を実践する方法

配置と固定を確認したら、停電やデータ消失への備えも進めます。賃貸での取り付け条件や、地震後の安全確認も押さえておきましょう。
賃貸では配置の改善と対応する固定具から考える
壁への穴あけが難しい場合は、まず高い位置の機器を低くする、頭上の重い物を移す、避難経路を空けるなど、配置から見直します。
穴あけ不要の粘着式器具を選ぶときは、対象機器の重量だけでなく、塗装面や化粧板への対応、取り外し方も確認してください。穴を開けない器具でも、剥がす際に表面を傷めたり、跡が残ったりする場合があります。
家具用のポール式器具は、家具や天井の強度などの条件を満たして使用するものです。PC本体やモニターに、家具用のつっぱり棒を直接当てるような使い方はしないでください。
壁固定が必要な場合は、取り付け場所や方法を管理会社・貸主に確認しましょう。設置条件に合う固定ができない場合も、危険の少ない配置に変更することは大切です。
UPSは停電時に終了するための電源として選ぶ
UPSは、停電などで電源供給が止まったとき、バッテリーで一定時間給電する無停電電源装置です。適切に選定・設定すれば、PCを終了するまでの時間を確保する助けになります。
ただし、UPSは転倒や落下を防ぐ器具ではなく、バックアップデータを作る機器でもありません。機器の固定、停電対策、データ保存は、それぞれ準備します。
ゲーミングPC向けに選ぶ場合は、次の点をメーカーの選定表で確認してください。
- 出力容量:PCや接続するモニターなどの合計負荷が、W・VAの両方でUPSの定格内に収まり、余裕があること
- 運転時間:実際の接続負荷で、保存やシャットダウンに必要な時間を確保できること
- 電源との適合性:PFC回路を搭載するPC電源では、正弦波出力など、メーカーが案内する対応条件を満たすこと
- 自動終了:対応する通信ケーブルやソフトを使い、自動シャットダウンを設定できること
PC電源ユニットの「850W」などの定格出力は、PCが常にその電力を消費しているという意味ではありません。一方、アイドル時の消費電力だけでUPSを選ぶと、ゲーム中の負荷に対応できない場合があります。構成と負荷条件を伝え、メーカーの案内に沿って選定しましょう。
自動シャットダウンは、UPSにつなぐだけで必ず動くものではありません。対応OS、接続方法、ソフトの設定を確認し、普段の安全な環境でメーカー指定の手順に従って動作を確認してください。
UPSを導入しても、揺れている間にPCへ戻って保存する必要はありません。人が操作できない状況も考え、日頃の自動保存・バックアップと、対応する自動終了設定を準備しておきましょう。
バックアップはPCと同時に失われない保存先を用意する
PCが落下したり、ストレージが故障したりした場合、UPSがあってもデータを取り戻せるとは限りません。大切なファイルは、普段から別の保存先にも複製しておきます。
同じ机の上にある外付けドライブだけでは、PCと一緒に落下する可能性があります。外付けストレージとクラウドなど、被害が一か所に集中しにくい組み合わせを検討しましょう。
- 仕事や学校で使う書類、写真、動画を優先して複製する
- ゲームのセーブデータは、ゲームごとの保存方法を確認する
- 自動バックアップを設定し、最後に成功した日時を確認する
- 保存先からファイルを復元できるか、普段のうちに確認する
クラウドサービスを使う場合も、保存対象、容量、履歴や復元機能を確認してください。保存したつもりで終わらせず、必要なファイルが実際に残っているか確認することが大切です。
配線は引っ張りと電気火災の両方を防ぐ
ケーブルが張り詰めていると、機器が動いた際に端子へ力が加わったり、周辺機器を引っ張ったりすることがあります。接続部に無理な力がかからない余裕を持たせ、通路や椅子の脚に引っかからない経路にしましょう。
一方で、電源コードを束ねたまま使用したり、家具の脚で踏んだりするのは避けてください。配線を見えなくすることだけを優先せず、コードを傷めない取り回しにします。
電源タップは定格容量を守り、プラグの変形や緩み、ホコリ、水分にも注意します。選び方や容量の確認は、ゲーミングPCで電源タップを使う際の容量と安全な接続方法で解説しています。
住宅全体の電気火災対策には、感震ブレーカーも選択肢です。一定の揺れを検知して電気を遮断するためのもので、UPSやPCの固定具とは役割が異なります。導入条件は、管理会社や電気工事店などに確認してください。
地震中は身を守り、地震後は通電前に確認する
地震が起きたら、PCを押さえたり、保存やシャットダウンのために移動したりせず、まず身を守ります。機器の確認は、揺れが収まり、安全に行動できるようになってからです。
- 身の安全と避難の必要性を確認する。落下物や割れたガラスがある場所へ、無理に近づかないでください。
- 安全にできる範囲で電源を切る。水濡れや破損のある配線には触れず、安全にできる場合に機器の電源を切り、電源プラグを抜きます。避難時のブレーカー遮断も、安全に操作できる場合に行い、避難を遅らせないでください。
- 復電・再使用の前に損傷を確認する。PC、モニター、電源タップ、コードの破損や水濡れ、プラグの変形などを確認します。
落下して破損した機器、水濡れした機器、焦げ臭い・煙が出るなど異常のある機器は、通電して確かめようとしないでください。使用を中止し、メーカーや修理窓口へ相談します。煙や火がある場合は、機器の確認より避難と消防への連絡を優先してください。
UPSを使用している場合は、壁のコンセントやブレーカー側を切っても、バッテリーから給電が続くことがあります。安全に停止できる場合は取扱説明書に従い、対応のために避難を遅らせないでください。
NITEは、地震時の身の安全を最優先にし、揺れが収まってからの電源遮断と、復旧時の製品の損傷・水没などの確認を呼びかけています。
(出典:製品評価技術基盤機構〈NITE〉「事例から学ぶ、地震後の電気・ガスによる二次被害~通電火災・ガス事故を防ぐチェックポイント~」)
優先順位がわかる地震対策チェックリスト
| 確認項目 | 見るポイント | 優先度 |
|---|---|---|
| 人の安全・避難経路 | 座る場所や寝る場所へ機器が倒れ込まないか、出入口をふさがないか | 最優先 |
| 置き場所 | 高所や端を避け、周囲の家具・落下物も確認する | 高 |
| デスク・ラック | 耐荷重、組み立て状態、移動・転倒防止を確認する | 高 |
| PC本体・モニター | 重量や取り付け条件に合う固定具を使い、通気を妨げない | 高 |
| 配線・電源タップ | 引っ張り、踏みつけ、コードの束ね使い、定格超過を避ける | 高 |
| バックアップ | 保存先を分散し、更新と復元を確認する | 高 |
| UPS | 必要に応じ、負荷・運転時間・適合性・自動終了設定を確認する | 用途に応じて検討 |
| 継続点検 | 固定具の緩み・剥がれ・劣化、地震後の位置ずれを確認する | 対策後も継続 |
最初は、避難経路を空ける、机の端や頭上の重い物を移す、大切なファイルを複製するところから始めましょう。そのうえで、設置条件に合う固定具やUPSを検討します。
固定具は地震後や配置変更後も点検する
固定具は取り付けたら終わりではありません。メーカー指定の点検・交換時期を確認し、ベルトやネジの緩み、粘着面の剥がれ、部品のひび割れなどを点検します。
設置面の汚れや使用環境によっても、器具の状態は変わります。粘着マットを貼り直した場合なども、再使用できる製品か、説明書の条件を確認してください。
地震のあと、引っ越しや模様替えのあと、機器を買い替えたあとも再点検しましょう。PCの重量や取り付け面が変われば、以前の固定方法が合わなくなる場合があります。
ゲーミングPCの地震対策に関するよくある質問
Q1. 床置きと机上置きでは、どちらが地震に強いですか?
A. 設置条件によるため、一概には決められません。低い位置は落下する高さを抑えられますが、床置きでも転倒、家具との衝突、避難経路の妨げには注意が必要です。机上では端を避け、本体と机の両方に合った対策を行いましょう。
Q2. 耐震マットだけで対策できますか?
A. 条件に合った製品は対策の一つになりますが、それだけで十分とは限りません。PCの重量、脚や底面の形状、接着面積、設置面の素材を確認し、机の移動や周囲からの落下物にも備えてください。
Q3. 賃貸で穴を開けずにできる対策はありますか?
A. 高所や机の端を避ける、頭上の重い物を移す、避難経路を空けるなどの方法があります。穴あけ不要の固定具は、対象重量と取り付け面への対応を確認してください。粘着跡や表面の傷が残らない保証があるとは限りません。
Q4. UPSがあればデータを失わずに済みますか?
A. 必ず防げるわけではありません。UPSは停電時の給電を補うもので、機器の破損やデータ消失すべてに対応するものではありません。適切な容量と自動終了設定に加えて、普段から別の保存先へバックアップしてください。
Q5. 地震後はすぐにPCの電源を入れてもよいですか?
A. まず身の安全と周囲の状況を確認してください。落下、破損、水濡れ、コードの損傷、焦げたにおいなどがある場合は通電せず、メーカーへ相談します。外見が無事に見えることだけで、安全と判断しないようにしましょう。
本体・周囲の環境・データをまとめて備えよう
ゲーミングPCの地震対策は、人の安全と避難経路を確保し、置き場所、デスク、本体とモニター、電源とデータを順番に見直すことが基本です。
固定具は重量や取り付け条件が合うものを選び、UPSは停電時の給電、バックアップはデータの複製として役割を分けて準備します。対策後も、固定具や配線の点検を続けましょう。
まずはPCまわりを見渡し、机の端にある機器や、頭上の重い物、通路の配線を確認してみてください。揺れたときにPCを守りに行かなくて済むよう、普段のうちに備えておくことが大切です。