FirefoxのPC移行を解説|ブックマークとパスワードを守る全手順

FirefoxのPC移行で使うSyncと手動コピーの違いを解説

こんにちは、ゲーミングPC完全ナビ2.0のヨシハルです。

パソコンを買い替えたとき、Firefoxのブックマークや保存したパスワード、使い慣れた拡張機能も新しいPCへ引き継ぎたいですよね。

FirefoxのPC移行は、手軽さを重視するならFirefox Sync、アカウントを使わずに環境を移したいならプロファイルの手動コピーが選択肢です。対応する環境では、Firefoxに内蔵されたバックアップ機能も利用できます。

ただし、Syncで同期される情報と、プロファイルに保存される情報は同じではありません。移行後にログインし直す必要があるサイトや、別途コピーが必要なファイルもあります。

この記事では、Mozilla公式サポートの情報をもとに、方法の選び方から実際の移行手順、データが見つからないときの確認点まで解説します。主な操作はWindows PCを想定し、macOSやLinuxと異なる点も補足します。

  • FirefoxのPC移行で引き継げるデータと注意点
  • Firefox Syncで新しいPCへ同期する手順
  • プロファイルの保存場所とUSBを使う手動移行
  • 内蔵バックアップ機能の使い方と移行後の確認

FirefoxのPC移行で最初に確認すること

FirefoxのPC移行前にデータと移行方法を確認

ブックマークやパスワードはプロファイルに保存される

Firefoxは、ブックマーク、閲覧履歴、保存したパスワード、拡張機能、設定などを「プロファイル」という専用フォルダーに保存しています。Firefox本体のプログラムとは保存場所が分かれています。

そのため、新しいPCにFirefoxをインストールしたら、続けて同期またはバックアップからの復元を行い、以前のデータを引き継ぎましょう。

複数のプロファイルを使っている場合は、それぞれに別のデータが入っています。仕事用と個人用を分けている方は、移行したいプロファイルを一つずつ確認してください。

Sync・内蔵バックアップ・手動コピーの違い

移行方法は、アカウントの利用可否と、引き継ぎたいデータを基準に選ぶと分かりやすくなります。

Firefoxの主な移行方法の比較
方法 向いているケース 事前に確認すること
Firefox Sync ブックマークやパスワードなどを手軽に引き継ぎたい 両方のPCでインターネットと同じMozillaアカウントを使う
内蔵バックアップ Firefoxの設定画面からバックアップファイルを作りたい 利用できるOS・バージョン・設定に条件がある
プロファイルの手動コピー Mozillaアカウントを使わず、保存したデータや設定を移したい Firefoxを終了してコピーする。同じOS間での移行を基本とする

迷ったら、まずSyncの対象項目で必要なデータを引き継げるか確認しましょう。元の環境をより広く残したい場合は、プロファイルのバックアップも用意しておくと、後から不足した情報を確認できます。

Syncは、Firefoxのプロファイル全体を保存するバックアップではありません。同期対象の変更や削除は他の端末にも反映されることがあります。移行が済むまでは旧PCのデータとバックアップを残してください。

Syncで移せるデータと別途対応が必要なもの

Syncでは、ブックマーク、閲覧履歴、パスワード、開いているタブ、住所、支払い方法、アドオン、対象となるブラウザー設定を同期できます。実際に引き継ぐ項目は、同期設定で選びます。

次の違いを知っておくと、「同期したのに以前と違う」という戸惑いを減らせます。

  • 開いているタブ:他の端末のタブとして参照できます。旧PCと同じウィンドウ構成が自動で再現されるとは限りません。
  • サイトのログイン状態:CookieはSyncの対象外です。保存したパスワードが移っても、サイトへの再ログインが必要です。
  • 拡張機能:同期後に動作と個別設定を確認します。デスクトップ用の拡張機能はモバイル版へそのまま同期できません。
  • ダウンロード済みのファイル:PDF、画像、インストーラーなどの実ファイルは、保存先から別途コピーします。

プロファイルを手動コピーするとCookieなども移行対象になりますが、サイト側の認証条件によっては再ログインが求められます。どの方法でも、すべてのログイン状態が維持されるとは考えずに準備しましょう。

写真やゲームのセーブデータなども一緒に移す場合は、ゲーミングPC買い替え時のデータ移行ガイドで、ブラウザー以外の引き継ぎ項目も確認できます。

移行前に準備するものと確認事項

  • 旧PCと新PCのFirefoxを、利用できる最新の対応バージョンへ更新する
  • 必要なブックマーク、パスワード、拡張機能を確認する
  • Syncを使う場合は、Mozillaアカウントのメールアドレスと認証方法を確認する
  • 手動移行の場合は、空き容量のあるUSBメモリーや外付けSSDを用意する
  • 新PCですでに使い始めたFirefoxのデータも、上書き前にバックアップする

プロファイルにはパスワードや閲覧履歴などの個人情報が含まれます。持ち運ぶ媒体の紛失に注意し、必要に応じて暗号化などで保護してください。

FirefoxのPC移行を進める具体的な手順

Firefox Syncとプロファイルを使ったPC移行の手順

Firefox Syncでブックマークやパスワードを移す

Syncを使う場合は、旧PC側で必要なデータを同期してから、新PCを同じMozillaアカウントへ接続する順番で進めます。

  1. 旧PCでFirefoxを開き、右上のメニューからMozillaアカウントへサインインします。アカウントを持っていない場合は作成し、メールの確認など画面の案内を完了します。
  2. 「設定」を開き、同期に関する項目を選びます。バージョンによって「Sync」「アカウントと同期」などの表示が使われます。
  3. 同期がオンになっていることを確認し、同期項目の管理画面でブックマークやパスワードなど、必要な項目を選んで保存します。
  4. 旧PCで同期が完了するのを待ちます。アカウントメニューに「今すぐ同期」が表示される場合は、そこから実行できます。
  5. 新PCにFirefoxをインストールして起動します。
  6. 旧PCと同じMozillaアカウントへサインインし、必要な同期項目が有効か確認します。
  7. 同期後、新PCでブックマークと保存したパスワードを確認します。必要なタブは、同期したタブの一覧などから開きます。

同期に必要な時間は、通信環境やデータ量によって変わります。サインイン直後に表示されなくても、同期状態とエラーの有無を確認しながら待ちましょう。

(出典:Mozillaサポート「Firefoxのデータをバックアップして他の端末に移行する」)

移行前からSyncを使っていた方は、以前と同じアカウントを使ってください。新しいアカウントを作成しても、以前のアカウントに同期したデータは引き継がれません。

内蔵バックアップ機能が表示される場合の移行方法

Firefoxの設定にバックアップ項目が表示される環境では、バックアップファイルを作成して新PCへ移す方法もあります。利用できるOSやFirefoxのバージョン、プロファイルなどの設定に条件があるため、まず両方のPCで作成・復元の項目を確認してください。

  1. 旧PCのFirefoxで設定を開き、同期に関する画面の「バックアップ」項目から保存先を指定します。
  2. パスワードや支払い方法も含めたい場合は、機密データを含める項目を有効にし、バックアップ用のパスワードを設定します。
  3. バックアップファイルが作成されていることと更新日時を確認し、USBメモリーなどへコピーします。
  4. 新PCのFirefoxでデータを復元する項目を開き、バックアップファイルを選択します。
  5. 暗号化した場合はバックアップ用パスワードを入力し、画面の案内に沿って復元します。

バックアップ用パスワードは、復元するときに必要です。作成したファイルとは別に、安全な方法で管理しましょう。バックアップの項目が見つからない場合は、Syncや以下の手動コピーを検討してください。

手動移行に使うプロファイルフォルダーを開く

手動コピーでは、まず現在使用しているプロファイルの場所を特定します。Firefoxのアドレスバーにabout:supportと入力する方法なら、インストール方法による保存先の違いにも対応しやすくなります。

  1. 旧PCで、移行したいデータが入っているFirefoxを開きます。
  2. アドレスバーにabout:supportと入力し、Enterキーを押します。
  3. 「アプリケーション基本情報」にある「プロファイルフォルダー」または「プロファイルディレクトリー」を探します。
  4. 「フォルダーを開く」「Finderで表示」などのボタンを押し、保存場所を開きます。

標準的な保存場所の目安は次のとおりです。表の場所の下に、個別のプロファイルフォルダーが作られます。

プロファイルが置かれる一般的な親フォルダー
OS 一般的な保存場所
Windows %APPDATA%\Mozilla\Firefox\Profiles\
macOS ~/Library/Application Support/Firefox/Profiles/
Linux ~/.mozilla/firefox/

Windowsでは、Windowsキー+Rで「ファイル名を指定して実行」を開き、表のWindows用パスを入力して探すこともできます。ただし、Microsoft Store版などでは保存場所が異なるため、起動できる場合はabout:supportから確認する方法を優先してください。

旧PCのプロファイルをバックアップする

プロファイルの場所が分かったら、次の手順でコピーします。フォルダーを開いたあと、実際にコピーする前にFirefoxを終了するのがポイントです。

  1. 開いたプロファイルフォルダーの場所を確認し、エクスプローラーやFinderを開いたままにします。
  2. Firefoxのメニューから「終了」を選び、Firefoxを完全に終了します。
  3. 開いておいたフォルダーの一つ上の階層へ移動します。
  4. 移行対象のプロファイルフォルダーを、USBメモリーや外付けSSDへ丸ごとコピーします。
  5. コピーが完了し、エラーが出ていないことを確認します。

たとえば、xxxxxxxx.default-releaseなどの名前が使われますが、名前は環境によって異なります。複数のフォルダーがある場合は、先ほど確認した使用中のプロファイルをコピーしてください。

ファイルが使用中というエラーが出たら、コピーを進めずFirefoxの終了状態を確認しましょう。WindowsではタスクマネージャーでFirefoxのプロセスが残っていないか確認できます。

新PCへプロファイルの中身をコピーして復元する

以下は、同じOSの新しいPCへ、バックアップしたプロファイルの中身をコピーする方法です。新PC側のデータは上書きされるため、使い始めている場合は先にバックアップしてください。

  1. 新PCにFirefoxをインストールし、一度起動します。
  2. 新PCでもabout:supportを開き、使用中のプロファイルフォルダーを表示します。
  3. フォルダーを開いたまま、新PCのFirefoxを完全に終了します。
  4. 新PC側のプロファイルフォルダーを別の場所へコピーして、復元前の状態を保存します。
  5. USBメモリーなどに保存した旧PCのプロファイルフォルダーを開き、その中のファイルとサブフォルダーをすべてコピーします。
  6. 新PCで開いておいたプロファイルフォルダー内へ貼り付け、同名ファイルを上書きします。
  7. Firefoxを起動し、ブックマーク、保存したパスワード、拡張機能、設定を確認します。

この方法では、新PCが使用しているプロファイルフォルダーの中へ、旧PCのデータをコピーします。旧PCと新PCでプロファイルフォルダー名のランダムな文字列が違っていても、同じ名前に変更する必要はありません。

(出典:Mozillaサポート「設定情報のバックアップ」)

WindowsからmacOSなど、異なるOSへ移る場合はSyncを優先して検討しましょう。OSやファイルパス、バージョンの違いにより、プロファイル全体のコピーでは正しく移行できないことがあります。

移行できないときに確認するポイント

データが見つからない場合は、使った方法に合わせて確認します。まず旧PCやバックアップを残したまま、次の点を見直してください。

Firefoxの移行時に起こりやすい問題と確認点
症状 確認すること
Syncでデータが出てこない アカウントのメールアドレス、同期のオン・オフ、対象項目、同期エラーを両方のPCで確認する
手動コピー後も初期状態になる 新PCが使っているプロファイルへコピーしたか、フォルダーの階層を間違えていないか確認する
パスワードだけ見つからない Syncのパスワード項目や、内蔵バックアップの機密データ設定を確認する。手動コピーではプロファイル全体を正しくコピーできたか見直す
拡張機能が使えない 同期対象、有効・無効の状態、FirefoxやOSとの互換性、拡張機能側の設定を確認する
サイトからログアウトしている 保存パスワードがあるかを確認し、サイトへ再ログインする。必要に応じて二段階認証も行う

パスワードのデータを個別に調べる場合は、同じプロファイルのlogins.jsonとkey4.dbが関連するファイルです。一部だけのコピーで解決しようとする前に、元のバックアップがそろっているか確認しましょう。

また、Mozillaアカウントのパスワードを忘れた場合、回復用キーを使わずにリセットすると、サーバー上の同期データがリセットされることがあります。旧PCにデータが残っている場合は、まずローカルのバックアップを確保してください。

旧PCを初期化する前の最終チェック

移行が終わったら、新PCで次の項目を確認します。旧PCのデータ消去は、必要な情報が使えることを確認してから進めましょう。

  • 主要なブックマークとブックマークフォルダーがそろっている
  • 保存したパスワードを確認でき、必要なサイトにログインできる
  • よく使う拡張機能が動作し、必要な設定も確認できる
  • ホームページやツールバーなど、使い慣れた設定を確認できる
  • 必要なタブや履歴、別途保存したダウンロードファイルを確認できる

PC全体の引き継ぎや処分も進める方は、ゲーミングPCの買い替えでやることと旧PCを処分する前の確認事項も参考にしてください。

◆ヨシハルのワンポイントアドバイス

移行の完了は、ファイルのコピーやサインインが終わった時点ではなく、いつもの作業が新PCでできた時点で判断すると安心です。よく使うサイトをいくつか開いて、実際に使ってみましょう。

FirefoxのPC移行に関するよくある質問

Firefoxを新しいPCにインストールするだけで移行できますか?

インストール後に、同じMozillaアカウントでSyncを設定するか、バックアップから復元してください。個人データはプロファイルに保存されるため、Firefox本体のインストールに続けてデータの引き継ぎが必要です。

Mozillaアカウントなしでも移行できますか?

できます。Firefoxを終了してプロファイルをUSBメモリーなどへコピーし、新PCへ復元します。対応環境では、Mozillaアカウントを使わない内蔵バックアップも選択肢です。Firefox本体のインストールや更新は別途準備してください。

Windows 10からWindows 11へ移行できますか?

できます。Syncや対応するバックアップからの復元を利用します。手動コピーの場合は、旧PCと新PCのFirefoxのバージョンを確認し、新PCが使っているプロファイルへ復元してください。

Syncで開いているタブも同じように復元されますか?

開いているタブを同期対象にすると、他の端末のタブを参照して開けます。ただし、旧PCと同じタブやウィンドウの配置が自動で再現されるとは限りません。残したいページはブックマークにも登録しておくと確認しやすくなります。

旧PCが起動しなくてもデータを移せますか?

以前からSyncで同期していたデータや、別の場所に保存したバックアップがあれば、そこから引き継げる可能性があります。同期もバックアップもない場合は、旧PCのストレージからデータを取り出せるかどうかで変わります。

FirefoxのPC移行は新PCでの動作確認まで進めよう

FirefoxのPC移行では、まず必要なデータを確認し、Sync、内蔵バックアップ、プロファイルの手動コピーから方法を選びましょう。

  • 手軽に引き継ぐ:両方のPCで同じMozillaアカウントを使い、Syncの対象項目を確認する
  • バックアップファイルを使う:対応環境で作成し、パスワードも必要なら機密データを含める
  • 手動で移す:Firefoxを完全終了し、新PCの使用中プロファイルへバックアップの中身をコピーする

旧PCを初期化する前に、新PCでブックマークやパスワード、拡張機能が使えることを確かめてください。ダウンロード済みファイルのコピーと、サイトへの再ログインも済ませれば、新しいPCでも作業を再開しやすくなります。