PCのパフォーマンス測定方法|重い原因と実力がわかる初心者向けガイド

PCのパフォーマンス測定の方法と確認手順

こんにちは、ゲーミングPC完全ナビ2.0のヨシハルです。

「最近パソコンが重い」「買い替えたPCの性能を確かめたい」「ゲームが快適に動くか知りたい」と感じていませんか。

PCのパフォーマンス測定は、重い原因を調べるならWindows標準機能、性能を比較するならベンチマークソフトを使うのが基本です。目的に合った方法を選べば、初心者の方でも確認を進められます。

この記事では、Windows 11を中心に、タスクマネージャーでの負荷確認からCPU・GPU・SSDの測定方法、結果の読み方まで解説します。数値だけで判断せず、実際の症状と照らし合わせて確認していきましょう。

  • PCのパフォーマンス測定で確認する項目
  • Windows標準機能で重い原因を調べる手順
  • CPU・GPU・SSD別のベンチマークの選び方
  • 結果を比較する条件とスコアが低いときの対処法

PCのパフォーマンス測定の基本と確認方法

PCのパフォーマンス測定の基本とWindowsでの確認方法

最初に、何を知りたいのかを整理しましょう。動作が重い原因を探す場合と、ほかのPCと性能を比べる場合では、見るべき数値が異なります。

PCのパフォーマンス測定で何がわかる?

PCのパフォーマンス測定とは、パソコンの処理能力や動作中の負荷を、数値やグラフで確認することです。主な対象には、CPU、GPU、メモリ、ストレージがあります。オンラインゲームなどでは、通信状況の確認も必要です。

測定方法は、次の2つに分けると理解しやすくなります。

  • 動作状況の監視:普段の作業やゲーム中の使用率を調べ、処理が滞る原因を絞る
  • ベンチマーク:決められた処理を実行し、スコアや速度で性能を比較する

たとえば、CPU使用率は「今どれだけ使っているか」を表す数値です。CPUの性能そのものを示す点数ではないため、使用率が低いPCほど高性能とは限りません。

重い原因を知りたいなら使用状況を確認し、性能差を知りたいなら同じ条件でベンチマークを実行する。この使い分けが測定の出発点です。

まずはタスクマネージャーで負荷を確認する

PCが重いと感じたら、Windows標準のタスクマネージャーを開きましょう。ソフトを追加せず、実行中のアプリとPC全体の負荷を確認できます。

  1. Ctrl+Shift+Escを押してタスクマネージャーを開く
  2. 「プロセス」を選び、CPU・メモリ・ディスクなどの列をクリックして使用量順に並べる
  3. 重くなる作業を行い、どのアプリの使用量が増えるかを見る
  4. 「パフォーマンス」でCPU・メモリ・ディスク・GPUのグラフも確認する

Microsoftも、タスクマネージャーをCPU負荷やメモリ使用量、ディスクの動作状況などを確認できる標準ツールとして案内しています。

(出典:Microsoft「Windowsのシステム構成ツール」)

Windowsのバージョンによって画面の配置は異なりますが、「プロセス」と「パフォーマンス」を探すのが基本です。最初は、普段どおりの使い方で症状が出る瞬間を観察してください。

タスクマネージャーで確認する項目と読み方
項目 注目する状態 次に確認すること
CPU 重い処理中に使用率が高い状態が続く 負荷の大きいアプリや同時実行している処理
メモリ 利用可能な容量が少なく、アプリの切り替えも遅い ブラウザーのタブ数や常駐アプリの使用量
ディスク アクティブな時間が高く、読み込み待ちが長い 読み書き中のアプリ、空き容量、応答時間
GPU ゲーム中に3D処理の負荷が高く、目標FPSに届かない 解像度・画質設定・使用しているGPU

使用率が高いだけで異常とは判断できません。ベンチマーク中にCPUやGPUの使用率が高くなるのは自然です。メモリもキャッシュなどに使われるため、使用量と実際の動作を合わせて見てください。

また、ディスクの「100%」は主に動作している時間の割合で、カタログ上の最大転送速度を出しているという意味ではありません。CPU全体の使用率が低くても、一部のコアへの負荷集中が処理を制限することもあります。

メモリ不足が疑われる場合は、PCのメモリー解放が必要かを見極める方法と安全な対処法で、使用状況に合った確認手順を整理できます。

繰り返す不調はパフォーマンスモニターで記録する

「しばらく使うと重くなる」「不調が出た瞬間を見逃してしまう」ときは、Windowsのパフォーマンスモニターが役立ちます。CPUやメモリなどの状態を時間の流れに沿って記録し、後から確認できる機能です。

Windowsキー+Rを押し、perfmonと入力して開きます。継続的に記録したい場合は、「データコレクターセット」を使います。

  1. 「データコレクターセット」内の「ユーザー定義」を右クリックする
  2. 「新規」から「データコレクターセット」を作成し、手動で作成する方法を選ぶ
  3. 「パフォーマンスカウンター」を選び、CPU使用率や使用可能メモリなど必要な項目を追加する
  4. 記録間隔と保存先を設定し、症状が出る前から記録を開始する
  5. 症状を確認したら記録を停止し、保存したログと発生時刻を照らし合わせる

操作には管理者権限が必要になる場合があります。最初は「何時ごろ、どの作業で重くなったか」もメモしておくと、ログの変化を探しやすくなります。

なお、CPUやメモリの使用状況のログだけで、発熱が原因と断定することはできません。温度を調べたい場合は、メーカーの管理ソフトなどで確認できる値も合わせて記録しましょう。

目的別に測定方法と見る数値を選ぶ

測定ツールをすべて試す必要はありません。知りたいことに合わせて、次の表から選んでください。

PCのパフォーマンス測定で使う主な方法
知りたいこと 測定方法・ツール 主に見る数値
PCが重い原因 タスクマネージャー、パフォーマンスモニター 使用率、使用可能メモリ、負荷が変化する時刻
CPUの処理性能 Geekbench、Cinebench シングルコア・マルチコアのスコア
ゲーム向けの描画性能 3DMark、ゲーム内ベンチマーク 同じテストのスコア、平均FPS、フレームタイム
SSD・HDDの読み書き速度 CrystalDiskMark 連続・ランダムアクセスの速度
日常作業の総合的な性能 PCMark 10など 総合スコアと作業別のスコア

PCMark 10は、Web閲覧や文書作成などに関連する性能の比較に使えます。新たに導入する際は、開発元が後継として案内するProcyonも含め、対応環境や必要なアプリを確認してください。

◆ヨシハルのワンポイントアドバイス

まず「重い原因を探したい」のか「性能を比べたい」のかを決めましょう。目的をひとつに絞ると、測る項目も結果の見方も整理しやすくなります。

PCのパフォーマンス測定に使うベンチマークと実行手順

PCのパフォーマンス測定に使うベンチマークの選び方

性能を比べたい場合は、測りたい部品に合ったベンチマークを実行します。各ソフトは開発元の公式サイトや公式の配信先から入手し、対応OSや動作要件を確認してください。

CPU性能はGeekbenchとCinebenchで確認する

CPUの比較には、GeekbenchとCinebenchが候補です。どちらもシングルコアとマルチコアの性能を確認できますが、実行する処理やスコアの基準は異なります。

  • Geekbench:複数の処理を組み合わせ、CPUの性能傾向を確認する
  • Cinebench:3Dレンダリングを使い、CPUの処理性能を確認する

シングルコアは主にひとつのコアを使う処理、マルチコアは複数のコアを活用する処理の比較に役立ちます。ただし、アプリの対応状況やGPUの利用によって実際の処理速度は変わるため、動画編集やゲームの快適さをCPUスコアだけで決めることはできません。

実行するときはCPUテストを選び、結果画面のスコアとソフトのバージョンを記録しましょう。Cinebenchでは、シングルコアとマルチコアを同じ設定でそれぞれ測ると比較しやすくなります。

Cinebench 2026のスコアは、Cinebench 2024やR23のスコアと直接比較できません。Maxonは、2026版でスコアの基準が変更されたことを明示しています。ネット上の結果と比べるときも、同じバージョン・同じテストであることを確認してください。

(出典:Maxon「Cinebench 技術情報」)

CinebenchにはGPUテストもありますが、CPUテストとは別の評価です。使用するGPUの対応状況や必要なメモリ容量も確認しましょう。

ゲーム性能は3DMarkと実際のFPSを測る

ゲーム向けの描画性能を比べたいなら、3DMarkやゲーム内ベンチマークを使います。3DMarkには複数のテストがあるため、同じテスト名・同じ設定の結果を比べることが大切です。

たとえばTime SpyとTime Spy Extremeは、負荷や条件が異なります。別のテストの点数を並べても、単純な優劣は判断できません。総合スコアとGraphics Scoreなどの個別スコアも、同じ種類同士で比較してください。

実際のゲームでは、次の条件をそろえて測定しましょう。

  1. 解像度と画質プリセットを決める
  2. レイトレーシング、アップスケーリング、フレーム生成の設定を記録する
  3. 垂直同期とFPS上限の設定を確認する
  4. ゲーム内ベンチマーク、または同じ場面でFPSを測る
  5. 平均FPSに加え、測定できる場合は1% Lowやフレームタイムも確認する

FPSは1秒間に描画するコマ数です。ただし、平均FPSが高くても、一部の場面で大きく落ち込むとカクついて感じることがあります。1% Lowは低い側のフレームレート、フレームタイムは1フレームの処理にかかる時間を見る指標です。計算方法はツールによって異なるため、同じ方法で比較してください。

また、FPS上限に達していると、GPUの使用率が低くても性能不足とはいえません。フレーム生成を有効にした結果と無効にした結果も、区別して記録しましょう。

測定前にCPUやGPUの型番、ゲームの推奨環境も整理したい場合は、ゲーミングPCのスペック診断方法と快適に遊ぶ判断基準を参考にしてください。

SSD速度はCrystalDiskMarkで確認する

CrystalDiskMarkは、SSD・HDD・USBメモリなどの読み書き速度を測るソフトです。測定対象のドライブ、テストサイズ、回数を選び、「All」または必要なテストのボタンから実行します。

結果では、最も大きい数値だけを見るのではなく、連続アクセスとランダムアクセスを分けて確認してください。

  • 連続アクセス(SEQ):まとまったデータを順に読み書きする性能。大きなファイルの転送を考える際の参考になる
  • ランダムアクセス(RND):細かいデータを異なる場所から読み書きする性能。OSやアプリの処理を考える際の参考になる

同じランダムアクセスでも、処理待ちの数やスレッド数によって負荷は変わります。比較するときは、同じ行の結果と単位を確認しましょう。MB/sは転送速度、IOPSは1秒間に行える入出力の回数を表します。

測定前後の空き容量や温度、接続方式、テストサイズによって結果は変わります。また、短時間のテストで速くても、大容量ファイルを長く書き込み続けたときに同じ速度が続くとは限りません。

CrystalDiskMarkは速度を測るソフトです。SSDの健康状態を確認するCrystalDiskInfoとは役割が異なり、速度の数値だけで故障の有無は判断できません。書き込みを伴うテストは必要な範囲にとどめ、むやみに繰り返さないようにしましょう。

比較する前に測定条件をそろえる

同じPCでも、電源設定や温度、実行中のアプリによって結果は変わります。設定変更前後の違いを調べるときは、変更したい項目以外の条件をなるべくそろえてください。

  • 作業を保存して再起動し、起動直後の処理が落ち着くまで待つ
  • 更新・ダウンロード・クラウド同期などが動いていないか確認する
  • 比較に不要なブラウザーやアプリを閉じる
  • ノートPCはACアダプターの接続状態と電源モードをそろえる
  • メーカー独自の性能モードと冷却設定をそろえる
  • OS・ドライバー・ベンチマークのバージョンを記録する
  • 室温や設置場所、測定開始時の温度をなるべくそろえる

実際の使い心地を比べたいなら、普段使っている電源モードで測ることにも意味があります。高い点数を出すことより、比較の目的に合った条件を維持しましょう。

数値がばらつく場合は、温度が落ち着いてから同じ条件で追加測定します。CPU・GPUのスコアは複数回の範囲や中央値を残すと、最高値だけで比べるより傾向をつかみやすくなります。

ただし、CrystalDiskMarkの複数回測定では、項目ごとに最も良い値が表示されます。表示値を平均値と取り違えないようにしてください。

スコアが低いときは原因を順番に切り分ける

期待より低いスコアでも、1回の測定だけで故障や買い替えが必要とはいえません。まずは次の順番で確認しましょう。

  1. 比較対象を確認する:同じソフト・バージョン・テスト・設定かを確認する
  2. PCの構成を確認する:CPU・GPU・メモリ構成や、ノート向けとデスクトップ向けの違いを見る
  3. 動作中の負荷を確認する:更新や録画、同期などが重なっていないか調べる
  4. 電源と冷却を確認する:省電力設定や、温度上昇に伴う動作周波数の低下がないかを見る
  5. 症状と照らし合わせる:アプリの停止やゲームのカクつきが、数値の変化と同時に起きるか確かめる

特にノートPCでは、同じGPU名でも機種の電力設定や冷却能力によって結果が変わります。同じシリーズ名というだけで、別の機種のスコアを基準にしないことが大切です。

ベンチマークが正常でもゲームのカクつきが続く場合は、ゲーム固有の設定やドライバー、通信状況なども確認します。詳しい切り分け方は、PCゲームがカクつく原因と症状別の対処法で解説しています。

◆ヨシハルのワンポイントアドバイス

測定日、ツール名とバージョン、設定、スコア、電源モード、気づいた症状をセットで残しましょう。あとから設定を変えたときに、どこが改善したかを確認しやすくなります。

PCのパフォーマンス測定に関するよくある質問

PCのパフォーマンス測定はWindows標準機能だけでも十分ですか?

重い原因を絞る目的なら、タスクマネージャーやパフォーマンスモニターが役立ちます。ほかのPCと処理能力を比べたい場合は、目的に合ったベンチマークも利用しましょう。

CPUのシングルコアとマルチコアはどちらを見ればよいですか?

基本は両方を確認します。主にひとつのコアを使う処理はシングルコア、複数コアを活用する処理はマルチコアが比較の参考になります。ただし、実際の速さは使用するアプリやほかの部品にも左右されます。

ゲーム性能を知りたいときは何を測ればよいですか?

3DMarkなどのスコアに加え、遊びたいゲームのFPSを測定します。解像度・画質・フレーム生成・FPS上限の条件をそろえ、平均FPSと落ち込みの両方を確認してください。

CrystalDiskMarkの数値はどこを見ればよいですか?

大容量ファイルの転送なら連続アクセス、細かな読み書きならランダムアクセスを参考にします。テストサイズや処理待ちの数、スレッド数、単位をそろえ、同じ項目同士で比較してください。

ベンチマークの点数が低いと故障していますか?

低い点数だけでは故障と判断できません。ソフトのバージョン、比較対象、電源設定、温度、バックグラウンド処理を確認して再測定します。動作不良が続く場合は、症状と測定結果をまとめてメーカーのサポートに相談しましょう。

PCのパフォーマンス測定は目的と条件をそろえて進めよう

PCが重い原因を調べるなら、まずタスクマネージャーで、症状が出ているときのCPU・メモリ・ディスク・GPUの状態を確認しましょう。繰り返す不調は、パフォーマンスモニターの記録も手がかりになります。

性能を比較したい場合は、CPUにはGeekbenchやCinebench、ゲームには3DMarkや実際のFPS測定、SSDにはCrystalDiskMarkを使います。同じツール・バージョン・設定で比べ、実際の使い心地も合わせて判断することが大切です。

最初からすべてを測る必要はありません。今困っている作業をひとつ選び、状態の確認、必要な測定、設定の見直しという順番で進めてみてください。